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ブログの更新は、(株)宮本建築設計事務所のスタッフが交替で投稿しております。
建築士の地味な日常、それを支えるスタッフの日常をゆる~くお伝えします。

株式会社宮本建築設計事務所 スタッフ一同

2017年3月29日水曜日

徒然草150段

「だばだーばーだばだーだばだーだばだーだばだーだぁぁあああ」のネスカフェのCMに出ていた、違いがいがわかる男、宮本輝さんの小説の中に出てきた、吉田兼好の言葉です。


「能をつかんとする人」
能をつかんとする人、「よくせざらんほどは、なまじひに人に知られじ。うちうちよく習ひ得てさし出でたらんこそ、いと心にくからめ」と常に言ふめれど、かく言ふ人、一芸も習ひ得ることなし。

いまだ堅固(けんご)かたほなるより、上手の中にまじりて、毀(そし)り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人、天性その骨(こつ)なけれども、道になづまず、みだりにせずして年を送れば、堪能(かんのう)の嗜まざるよりは、終(つい)に上手の位にいたり、徳たけ、人に許されて、双(ならび)なき名を得る事なり。

天下のものの上手といへども、始めは不堪(ふかん)の聞えもあり、無下の瑕瑾(かきん)もありき。されども、その人、道の掟正しく、これを重くして放埓(ほうらつ)せざれば、世の博士にて、万人(ばんにん)の師となる事、諸道かはるべからず。



口語訳
芸能を身につけようとする人は、「うまくないうちは、うかつに人に知られないようにしよう。内々でよく練習して上手くなってから人前に出たら、たいそう奥ゆかしいだろう」と常に言うようだが、このように言う人は、一芸も身に付くことは無い。

いまだ全く不完全なころから、上手い人の中に交じって、けなされ笑われるにも恥じず、平然と押し通して稽古する人が、天性の才能は無くても、その道に停滞せず、いい加減にしないで年を送れば、才能があっても稽古をしない者よりは、最終的には名人の境地に到り、長所も伸び、人に認められて、ならびなき名を得る事である。

天下のものの上手といっても、始めは下手の評判もあり、ひどい欠点もあった。しかし、その人がその道の規則・規律を正しく、これを大切にしていい加減にしなかったので、いつしか世間から認められる権威となって、万人の師となる事は、どんな道でも変わるはずはない。



S・Y訳
技術を身につけようとする人は、「人知れず練習する」よりは、
出来なくても上手い人の中に交じってボケ、カス言われながらも恥じず、続けていくことで、最終的に名人の境地に至るかもしれない。
上手い人でも最初はやったことがない。しかし、やってみることで、規則・規律を覚え、いい加減にしない事で、技術を身につける事が出来るのではないでしょうか。